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MAGIC(マジック)レポート
(2015年3月2日)

2015年2月17日から19日(3日間)、米国ラスベガスでコンテンポラリーファッションの総合展示会、MAGICが開催された。素材展として大変注目を集めているThe Sourcingは一日先だって16日から開催、翌日から始まる展示会出展者も見ることができるよう配慮されている。マジックでは5000ブランド以上が出展、こうしたブランドにとってOEM先や素材の発掘は必須だからである。

ジャパンブランドに対する信頼と期待は大きいとMAGIC主催者から事前に聞いていた。繊研新聞社率いるIFF(インターナショナルファッションフェア)とAdvanstar社のMAGICの提携プログラムで昨年8月に続き、今年も繊研新聞社がコーディネートする4つのジャパンブランドがWWDMAGICに出展した。

WWDMAGICにおいては、主催者の配慮によって前回に続きお馴染みとも言えるJAPAN FUN TIME! という大きな電飾看板表示をジャパンブースの上に吊るしてくれた。ブースの前がカフェスペース、その隣にはSUSHI BARが配置され、遠目からでも十分目立った。日本からの企業の出展を中心に今回のMAGICを追いかけてみたい。

 

WWDMAGICでは、昨年8月に続き、アクセサリーの「キューポット」(グラム)、「マシェールコゼット?」(イストワール)が継続参加となった。キューポット、イストワール共に前回に続き実成果のある出展となった。今回の初出展はレディス「アナザーインポータントカルチャー」(マタハリジャパン)、「ウィ,アヤノリュバン」(東京スタイルインプレスライン)の2社。出展企業のテーマは日本のカワイイ(Kawaii)カルチャー、ストーリー性に富み大人が楽しめる素材、モノづくりのテクニックを駆使したアクセサリーなど、ジャパンブランドを全面に打ち出しての米国市場での販路開拓となった。

キューポットはスイーツをモチーフに〝おいしいジュエリー〟を日本のモノづくりの技術を生かして提案。人と人とをつなぐ コミュニケーションツールとしてのアクセサリーを基本コンセプトに位置づける。身に着けている人も、それを見る人も楽しくなるようなポジティブアクセサリーを創ること、そして、何が飛び出すかわからない謎の壷、それがQ-potと訴える。こういった楽しい気持ちや笑顔の連鎖を世界中に広げ、世界を平和にというのがキューポットの神髄でもある。ブースにはひっきりなしに来場者が訪ねていた。発想のユニークさ、見せ方のうまさ、全体の統一感、絞り込んだテーマ、10’x 10’のブースをめいっぱい活用したブース作りは好評であった。

次に、マシェールコゼット/ma chére Cosette?
Cosette(コゼット)とは、「レ・ミゼラブル」に出てくる少女の名前で、フランス語で「いらないもの」を指す。他人にとってはいらないものでも、自分にとってはかけがえのないものというブランドテーマ。いらなくなった生地をハンドメイドで編みあげたバッグや バレリーナの衣装をリメイクしたようなパーティーバッグなどひとつひとつにストーリー性を埋め込んだ物づくりが基本コンセプト。世界中に足を運んで集めた素材を使い、いろいろな場所でつくり、物語を込めた商品を売りにしている。前回に続きブースに立つメンバーも全員がシェフの姿で、10’ x 20’のブースを更に大きく躍動感のあるものに仕立てている。今回、実需につながる内容のある展示会となったようだ。

代表の加藤秀俊氏は「全ての人が、共に幸福の物語の主人公になるために」を社の哲学に掲げる。社名のイストワール、“Histoire”とは、フランス語で「~の物語」という意味。
ひとつひとつの幸せな物語。シーズンごとの幸せな物語。イストワールのアイテムを通じてお客さまが紡ぎ出す幸せな物語。全ての人が笑顔に繋がる幸せな物語。そんな思いを社名にしたと語る。

MAGIC 2015 

<PROJECT>
PROJECTには日本皮革産業連合会の会員企業8社が合同出展。ブース全体の統一感もあり、made-in-japanの皮革製品のきめ細かいテクニックや日本らしさを背景にした製品づくりをアピールしていた。日本では小学生の必須アイテムのランドセル、ヨーロッパのモデルが珍しさに魅せられ着用しているとのことで、来場者にも上々の評判とのことであった。
PROJECTのトミー・ファジオ代表もブースを丁寧に見て廻り、出展者と言葉を交わしていた。

これは後でトミー・ファジオ代表から直接聞いた話しだが、2016年PROJECTは単体でパリでの展示会を主催し、2017年にはアジアでの開催を予定している。2017年の開催地はまだ決定されていないが、東京と上海が候補に挙がっている。日本とアメリカのファッション分野の相互乗り入れが更に活発化されることを期待したい。

<PLAYGROUND>
今回新たな展示セクションがマジックに加わった。キッズアイテムを扱うPLAYGROUNDだ。今回が第一回目の試みで初日には大手バイヤーがこぞってお目当てのブースを訪ね商談を重ねたと聞いている。今後、伸びる展示セクションであり、少子化が進む日本企業にとっても注目のPLAYGROUNDと言えよう。

  

さてさて、話しは日本企業に戻るが、初めて出展する企業にとっては出展が目的となり、展示ブースでオーダーや引き合い・問合せがあった際の対応がアメリカ仕様になっておらず、ビジネスがその時点で終わってしまうケースが多い。例えば、決済方法もwire transfer(銀行送金)では敬遠される。値段提示もFOB JapanよりFOB USAが望ましい。米国バイヤーにとって抵抗のない対応がビジネスを円滑にしてくれる。同時に、輸入代行、米国での在庫や発送代行などをやってくれるパートナー先を見つけることも重要となる。ビジネスの立ち上げ時は、その後のビジネスがどう展開するか予測がつかないため、極力、経費を押さえ、いい現地パートナーとの提携が大事となる。海外出展する企業の課題はいくつもあるが、3年は是非継続をして出展してもらいたい。自社製品を知ってもらいアメリカでの販路開拓を本気で取り組んでいることを分かってもらうためにも継続出展は大事な点である。今回、マジックに出展した企業にはこの8月のマジックにも引き続き出展してもらいたいと切に願う。

次回のマジックは8 月17日〜19日に開催。皆さん、現地でお会いしましょう。

(以上)


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