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LA
マラソン
2005
特別
プログラム
LAマラソンは、高層ビルがそびえたつロスのダウンタウンのど真ん中からスタートする。LAマラソンの前には、バイクレースがまずスタートし、その後、車椅子がスタートする。そして、フルマラソンが8時にスタート。朝の6時ごろから、ロスのダウンタウンには音楽が流れ出しお祭り騒ぎ。2万人以上のランナー、何千というボランティアに加え、見物する人が沿道にびっしり。
空を見上げれば、ヘリコプターが何機も旋回している。ああ、これから大レースがスタートするんだという雰囲気で気分も盛り上げる。普段は、交通量が多く、歩くこともできない道路に立って不思議な気分を味わう。レースの30分前から、市長の挨拶などがある。毎年、モハメッドアリがスタート地点でみんなに声援を送っている。そして、アメリカの国歌が演奏され、静粛なムードに。これも何ともいえない。
さあ、スタートという寸前には、もう、2万人が興奮状態。2万人もいると、後ろの方の人がスタートラインにつくまでに10分ぐらいかかるようだ。LAマラソンは、チップでタイムを測定するので、実際にスタートラインを超えた時点からが自分のタイムとなるので、損をすることはない。スタートラインでは、「アリ!アリ!アリ!」と、みんながモハメッドアリに声をかける。モハメッドアリは、1人1人を指差してビクトリーの目線を送る。
さあ、スタート。スタートラインを超えたときに、ピーというチップの音で気が引き締まる。ロスのダウンタウンをいっきり通りぬけると、右手に、バスケットボールで有名なロサンゼルスレーカーズの本拠地、近代的なステイプルセンターが右に見える。そして、ロスオリンピックが開催されたコロシアムがそれに続く。数マイル行くと、黒人街に入る。沿道ではかわいい黒人の子供たちが声援を送っているのがとてもかわいい。音楽を演奏している地元の若者が道端で演奏している。アフリカの太鼓もあったりしてなかなかおもしろい。大声で、キリストのゴスペルを訴えている人がいたり、黒人社会を少しだけ味わえる。
6マイル(10キロ)地点は、少しばかりけわしい坂があり、人がどんどん脱落していく。その坂を越えると、一直線に伸びたゆるやかなくだりがありちょっと一息。黒人街を通り越し、沿道の声援も、主が白人に変わる。人種がかわっても、声援の熱気はいっしょ。「YOU CAN DO IT」とか、「LOOKING GOOD」と、沿道の人はみんなに声をかけている。ロスマラソンは、ゼッケンにファーストネームが印刷されているので、沿道から、名指しで激を飛ばしてもらえる。結構、これがうれしいもの。ハーフの地点は、大きなバルーンが虹のようになっている。ああ、まだ半分。
そして、ハリウッドの町に、街角には、ロックバンドや、ラップバンドが演奏をしている。さすがハリウッド。AT&Tが、無料電話サービスを行っている。携帯電話で、どこにでも電話をできる。大変なのはこのスタッフ。かけたい人がいたら、その人の言う番号をまわし、電話を渡す。会話中は、そのランナーといっしょに走らなければならない。そして、終了したら、また戻り、次のランナーへと。結構早い人もいるので、たいへんそう。はーはーぜーぜー言いながら仕事をしている。きっと、二度とこんなアルバイトはしないと思っていることだろうと思う。
ハリウッドも最後の方になると、タイタウンがあり、そして、韓国街に続く。韓国の踊りや演奏があり、それを越えると今度はメキシコ街。陽気なメキシコ人が音楽を演奏したり、声援を送っている。ラテン系の陽気さに、元気をもらう。20マイル(30キロ)地点からゆるやかなのぼりが最後まで続く。結構きついコースである。あと、10キロと思うが、まだ10キロとどうしても思ってしまうぐらい疲れている。先を見ると、ロスのダウンタウンが見える。あそこまで行けばゴール、ええまだこんなに・・・
23マイルを越えるとぐんとダウンタウンが近くに見える。ゴールに近くなればなるほど沿道の人が増えてくる。ランナーもみんなつらいので、声をかけながら走っている。25マイルを過ぎると一段と人が増える。もうすぐゴールだという感動で、脚もまたかろやかに。さあ、ダウンタウン突入、ゴールのFLOWER STREETを左折すると、ゴールが見える。でも、また坂。沿道のあまりもの声援にびっくりしてしまう。後、3ブロック、後2ブロック、ゴール地点では、どこどこ出身のなになにさん、ゴールおめでとう!とアナウンスされている。
ゼッケンの番号をコンピューターに打ち込み、アナウンスされているのだ。それに選ばれると、うれしいやら、はずかしいやら。感動のゴール。ボランティアの人がみんな、GOOD JOB GOOD JOBとお祝いを言ってくれる。そして、完走のメダルをもらう。数分前まで、こんなつらいこともう二度としないと思っていたのに、メダルをもらったとたんに、来年はもう少し早く走るぞを思っている自分に驚く。
次から次とゴールをする人たち。ゴール地点には、飲み物、食べ物がいっぱい。そして、ランナー同士で、みんな握手して喜びあっている。とてもいい風景。本当に人種、年齢など全く関係のない世界。ゴールした人たちの満面の笑み。そして、満足げな顔。みんな、それぞれにとてもすごいドラマを作ったのだと思う。マラソンを完走するごとに、こんな苦しいことができたのだから、どんな大変なことが起きても大丈夫という自信がわいてくるのは私だけだろうか。(ニッキー、ロサンゼルス在住アスリート)
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