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「カリフォルニアの風」第2号 〜変わるアメリカ人の消費性向〜
(2009年8月7日)
最近アメリカ人も大分変わったなと感じることが良くあります。その一つが彼らの消費性向です。もともとアメリカは楽天的な人が多く、アメリカン・ドリームを夢見て頑張る人が少なくありませんでした。移民国家だけに裸一貫新生活での成功に懸命の努力をした第一世代でした。しかし、第二世代、第三世代となると、その質実剛健な生き方は変わり、イージーな大量消費社会へ変わって行ったという歴史があります。
「Buy Now, Pay Later」のキャッチフレーズで企業や商人は庶民の購買意欲を盛り上げて来ました。また月賦制度やクレジットカードの制度も発達し、将来の収入を見込んで、欲しい物をすぐに購入するのが極めて一般的な行動パターンになりました。経済は発展し、収入も上がり続け、その大量生産、大量消費のパターンは正しいもののように思われました。
ところがここに来て百年に一度とも言われる不況です。クレジットカード会社はライン上限金額を5千ドルを3千ドルに、3千ドルを1千ドルに減額し、今まで学生や収入の少ない若者などにも発行していたクレジットカードを発行しなくなりました。カード会社自体の取り漏れが増え、資金繰りも厳しくなったせいです。失業者の数も増え、平均労働所得も減っています。
さすがに今までは楽観的で、車は新車を三年や五年おきに買い換えたり、新型電気製品を発売と同時に買い求めた昔の傾向はほぼ消えました。テレビの主婦番組ではいかに自分が上手に節約しているかを競う番組が人気を得たり、新品でなく中古の品物を見つけたり、家庭菜園を始めたりと本当に様変わりです。現在は「Save Now, Buy Later」が一般消費者の傾向です。
そのせいか町にはDiscountやThriftyやSaleの看板が増え、リサイクル・ショップとして知られるGoodwill Storeなどに人気が集まっています。この傾向が来年か再来年景気が回復した後も定着するのかどうかは判りません。しかしアメリカ人も大量生産・大量消費社会へ戻る事はないように思われます。環境問題に対する配慮からエネルギーや物を大切にする傾向は世界の動きと呼応して定着するのではと感じています。
しかしアメリカ人の消費性向の変化は国と国の関係で捉える時、米国は過去ほどには外国からの製品輸入をせず、絞って行く傾向になります。中国や日本など米国市場への大量輸出で収入を得た今までの状況も変化を求められるでしょう。今後は本当に米国人消費者が必要とし、エコな商品の開発が求められるようです。
(鶴亀彰)
| 鶴亀 彰(つるかめ あきら) プロフィール: 在米42年。1966年に企業駐在員として渡米、ロサンゼルスと ニューヨークで勤務の後、1980年に日米のハイテク企業の国際化を支援するカリ フォルニア・コーディネーターズ・インクをロサンゼルスで設立。日米往復も160 回を越え、中小企業やベンチャーの情報化、組織のありかたに関する講演なども多い。2007年からインターネット・テレビ局YUGOBIを開設、新たな計画を推進中。京都 外国語大学卒業。鹿児島県出身。 著書:「海に眠る父を求めて 日英蘭奇跡の出会い」(学習研究社)、 「伊一六六潜水艦 鎮魂の絆」(学習研究社) |