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「カリフォルニアの風」第3号  〜アメリカの教育あれこれ〜 

(2009年9月3日)

 見ると聞くでは大違いと言われますが、私はアメリカに住むようになってそれを実感することが多いでした。教育の制度もその驚きの一つでした。日本の6・3・3制の教育は戦後占領軍統治の下、アメリカ式の制度を取りれたものと聞いていたので、当然アメリカでもそれが一般的なのだろうと思っていました。ところが大違いでした。

 アメリカでは6・3・3制は少なく、6・2・4制や5・3・4制がはるかに多いのです。教育は各州の自治、更には郡や市にある学校区の判断に任されているので、実に多種多様です。義務教育はK12と言われ、幼稚園の年長組から高校の12年生までです。就学の年齢も地域により、5歳から16歳もあれば、6歳から17歳、7歳から18歳と様々です。

 50州のうち、16歳卒業が30州、17歳卒業が9州、18歳卒業が11州と言った様子です。日本では小学6年生、中学3年生、高校3年生と言えば、その年齢も判明しますが、こちらでは日本式に当てはめようとする混乱します。日本の小学6年生がこちらでは中学1年生である場合もあります。そのため、Elementary, Secondary (Junior High), Senior High Schoolと学校の呼称はありますが、通常生徒を呼ぶ時は1年生から12年生まで通して呼ぶのが普通です。

 私は現在7年生ですとか、12生ですという言い方が一般的です。あまり小学生、中学生、高校生とは言わないようです。授業の内容や使用する教科書も教える先生の判断に任されている部分もかなりあります。また学期もセメスターと呼ばれる二学期制やトライセメスターと呼ばれる三学期制と校区によって違い、一般的には始業は9月ですが、それも一定ではありません。留年や飛び級もざらです。

 通常の公立や私立の学校以外にホームスクーリングという親が責任を持って一定のカリキュラムを自分の子供に教えて卒業資格を得る制度やオルタナティブ教育と呼ばれる子供の現状(身体障害や特別に優れた頭脳を持つ子供達など)に合わせたシステムもあります。要は教育を教える側に立ち、画一性の弊害はあっても、統一的に行うのか、または子供の側に立ち、複雑さ・面倒さの手間は掛かっても、一人一人の子供の個性になるべく合わせるようにするのかの違いのようです。

 映画などに出てくるスクールバスも決して一般的ではありません。親が自家用車で送り迎えする方が多く、これは親にとっては子供の高校卒業まで大変な負担になっています。お互いに親同士で連携し、順番に四・五人の子供を運ぶ状況がよく見られます。これは土地が広く、学校と住居が子供が歩いて通えない距離にあるせいです。所変われば品変わる、日米の教育システムには大きな違いがあるようです。

   

(鶴亀彰)


鶴亀 彰(つるかめ あきら)
プロフィール: 在米42年。1966年に企業駐在員として渡米、ロサンゼルスと ニューヨークで勤務の後、1980年に日米のハイテク企業の国際化を支援するカリ フォルニア・コーディネーターズ・インクをロサンゼルスで設立。日米往復も160 回を越え、中小企業やベンチャーの情報化、組織のありかたに関する講演なども多い。2007年からインターネット・テレビ局YUGOBIを開設、新たな計画を推進中。京都 外国語大学卒業。鹿児島県出身。
著書:「海に眠る父を求めて 日英蘭奇跡の出会い」(学習研究社)、 「伊一六六潜水艦 鎮魂の絆」(学習研究社)








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