アメリカ展示会 出展の流れ

事前の調査・視察がアメリカ進出のカギを握っていることは何度も強調したい点です。展示会での実成果を上げるためにも調査を十分にやることは必須で、しっかりやればやるほど展示会の成果も比例して期待できると言えます。出展までの流れを見てみましょう。

商品の準備
アメリカ人の生活習慣、アメリカのライフスタイルに合致した商品が売れる商品です。調査を踏まえて商品企画を行い更なる改善・改良を加えたデザイン、サイズ、色、パッケージング、価格等の取り組み努力が展示会での成果につながります。
販売体制の構築
販売組織体制の構築は必須です。ビジネスの基盤となります。アメリカ市場で商品の販売、流通業務をやってくれるパートナーとなる「エージェント」が前もってみつかれば後は楽です。商品力があって市場性が高ければ、ブースで先方からアプローチがあるでしょう。また、事前に各方面に案内を広く告知することでブースに呼び寄せることができます。
見込み先リストの作成
ターゲットとする見込み客リストの作成です。対象を絞って集中した取り組みが大事です。
展示会の事前視察
出展前の展示会視察は自社商品にとって相応しい展示会であるかどうかの判断も含め重要です。コンペチタ―となる競合品を扱う個々出展者のブースを見て回り、ブース全体のつくり方、ディスプレイ手法・表示手法、商品構成、販売体制などをチェックします。展示会の視察と同時に小売店など流通の視察もお奨めです。
出展の申し込み
展示会主催者とコンタクトをとり、質問点などを質した後、出展の申し込みを行います。多くはオンラインで申し込みができ、出展費用はクレジットカード決済が可能。英語でのやりとりが原則となるため、弊社などの専門会社を介してやればスムーズです。
ブースデザイン&ディスプレイ
センスが良くインパクトのあるブース設計とディスプレイはバイヤーを惹きつける重要な要素です。華美で豪華なブースである必要はありませんが、ハイエンド店や大手企業のバイヤーが訪ねやすいブース造形の工夫は大事です。
販売員、通訳
販商品説明ができ、必要なやりとりができるセールススタッフは受注活動のカギとなります。バイヤーが入りやすく、明るい雰囲気作りが大切で、現地のアメリカ人スタッフの採用は効果的です。その場合、事前にしっかりと商品説明、受注方法などのブリーフィングを徹底する必要があります。言葉に自信がない場合は、予め、通訳者(兼セールスアシスタント)の確保が必要です。
展示会場への搬入・準備
商品サンプルを展示会場に郵便や運送会社を介して直接送っても荷物が届かなかったり、途中で紛失してしまう可能性があります。サンプル搬入には注意が必要です。会場には手持ちで持ち込むか、エージェントやパートナー会社に事前に送っておくのが安心・安全。通常、展示会前日が搬入日です。
*アメリカでは、ユニオン加盟の作業員しか電気配線、水道工事、大工作業などが出来ないという会場が多いです。注意が必要です。
展示会出展費用概算
最後に、アメリカ展示会出展に伴う費用の概算を以下に示します。あくまでも大よその目安としてください。使用ブースのサイズは、小さい標準的なタイプで10フィート×10フィート(約3m×3m)です。できれば、3m x 4.5mあれば、ゆとりができて商品構成はしやすくなります。回を重ねながら3m x 6mのブース展開ができればインパクトがでてくるでしょう。

展示会3日、設営1日(合計4日間)の場合

スペース(10フィート×10フィート)2,500ドル~3,500ドル
カーペット、電気配線、その他500ドル
搬入・搬出費用300ドル
アメリカ国内配送費用300ドル~2,000ドル (地域、重量、嵩により変動)
ブース・ディスプレイ(レンタル)1,000ドル~10,000ドル
展示会期間のブース保険料200ドル~500ドル
ブース内説明員出張費(2名)1,500ドル~2,000ドル
人件費(2名)3,000ドル~6,000ドル
通訳(1名)1日800ドル3,200ドル
その他雑費1,000ドル
合計13,500ドル~22,000ドル