2022年1月7日

PRESS CONFERENCEシリーズ
第1回目 “Next Steps in Space Travel”

11:00-12:00, January 7, Friday 2022
Yusaku MAEZAWA, CEO of Start Today

“地球復帰は今日から!” と日本外国特派員協会での記者とのQ&AをスタートさせたのはZOZO創業者で現スタートツゥデイ社長の前澤友作氏である。日本の民間人として初となる国際宇宙ステーション(ISS/International Space Station)に12日間滞在し、昨年の12月20日に地球に帰還した。同23日に日本に戻り、コロナの水際対策措置である2週間の自主隔離を経て、今日まさに隔離明けの”仕事始め“となった。

従来の特派員協会での記者会見では前半は本人のスピーチなり話があり、その後、記者との質疑応答に移る。今日はそういった立て付けはなく、いきなりQ&Aセッションが始まった。いくつか、掻い摘んでお伝えしたい。

どうしてこのプロジェクト (ISSへの渡航・滞在) を選んだか?

子供の頃からの夢でした。ハレー彗星が地球に近づいたころから天体に興味を持ち始め、望遠鏡でハレー彗星を探していました。当時は彗星が好き、天体が好き、星がすきといった具合でした。7年前にアメリカの会社からオファーがあったのです。

次は2023に月へいくことですが、だれと一緒にいくのですか?

公募で募集を行い100万人の応募が世界からありました。その中から8名を選ぶ予定です。2023年までに10〜15名で月の裏側まで周回旅行に行きます。顔ぶれをみると世界中から集まっています。宇宙に情熱をもっている人、宇宙を活用して何かを表現したいといった人たちです。

今回の宇宙で体験された肉体的な変化はどうでしたか?

無重力を舐めてました。宇宙に出発する前に、パラボリックフライトという急上昇、急下降で無重力を作り出すことをしました。その時の無重力状態をつくる20数秒と実際の常時、無重力は違いました。後半は慣れてきて12日間アダプトできました。地球の1Gの威力を痛感しました。

12日間の宇宙の滞在を通して

綺麗で素晴らしい。肉眼は写真より何十倍も美しい。この空間で会合をもてばどうなるか、そんな気持ちをもちました。国のリーダーが宇宙で国際会議が開催できればお互い関係が良くなるのではとの期待をもちました。宇宙がデブリ(宇宙ゴミ)で混み合っているという問題も聞きますが、軌道をかえることで問題ないと個人的には考えています。
今回、最大8Gを経験しました。骨の弱いひとには厳しいかもしれない。子供や女性には厳しいと思います。宇宙エレベータなども研究されているので将来は可能かもしれないと思います。宇宙エレベータに期待したいです。ただ、宇宙酔いはあるかもしれないので耐える必要があります。

宇宙に持っていって良かったものは?

愛用しているタオルを持っていきました。普段寝る際、掛け布団の代わりに使用しているタオルです。無重力下の睡眠は、寝づらいです。常に浮いた状態なので、体が設置している場所がありません。寄りかかることで安心感を得られます。今回、持っていったタオルで包まれることで安心感を得ることができました。

ビジネスマンとして宇宙ビジネスの今後の展望などあれば

宇宙ビジネスは、スケールの大きな話、時間とお金のかかる話です。GAFA的な限られた超企業が残る世界になるのではと思っています。統廃合が繰り返され、巨大な企業のマーケットになっていくのではと思っています。今後どう参与するかはビジネスマンとして考えていきたい。ビジネスチャンスはいっぱいあると思いました。NASA、JAXA、ESA (European Space Agency) などがいろんな研究をやっていますが、まだ、初歩的なものをやっている印象です。よって、今後研究や開発が進んでいくなかでビジネスチャンスが出てくるのでチャレンジしたいと思います。

前澤氏を突き動かしているものは何でしょうか?

挑戦が自分自身を突き動かしています。幼稚園のとき跳び箱で6段、7段をとんだりと小さい時から挑戦をしてきました。挑戦することで批判や意見も出てきますが挑戦をすることです。今後、世界で最も深いマリアナ海溝への旅行も計画中です。どういう潜水艦に乗って、どういう時間をかけて行くかもほぼ決まっています。挑戦したいです。
それと夢を伝えること、夢を追求すれば夢を叶うことができます。よってチャレンジをやめないことが大事です。夢や勇気があれば平和がきます。夢を持つ大切さを伝えていきたいです。

(以上)