2011年3月8日

Monde Selection 祝50周年

FOODEX JAPAN 2011に出展したベルギー・パビリオンにMonde Selectionがある。今年で設立50周年を向かえ、次なる100周年に向けた更なる飛躍をしようと意気盛んな日本では御馴染みのモンドセレクションである。生活製品の優秀品質賞を定める国際評価機関として1961年に創設され、モンドセレクションのロゴは品質保証マークとして消費者に浸透してきた。2010年には80カ国で生産された2,500種類もの製品を分析・評価している。

「バターココナツ」や「源氏パイ」に始まり、最近ではサントリーのザ・プレミアム・モルツの広告で「モンドセレクション3年連続最高金賞」というキャッチコピーにまでなっている。ザ・プレミアム・モルツが日本国内において7年連続過去最高売上達成の快挙を成しえたのは驚嘆に値する。このようにモンドセレクション効果の恩恵を多くの日本の食品・飲料メーカーは長きに渡り受け続けている。そんなモンドセレクションの50周年を記念して、今年が7回目のFoodex出展に伴うプレスや来場者等への対外的コミュニケーションの相談をMonde Selectionから受けた。主にプレス向けと展示会への来場者向けにモンドセレクションの正しい理解と認知度高揚につながる施策を提案し実施した。

Foodexには毎年国内外から二千数百社の出展者と8万人の来場者が集うわけだが、Monde Selectionについて知らない企業が相当数いるのも事実である。モンドセレクション受賞を謳った商品を見聞きすることがあっても、その詳細を知る企業は少ない。

一方で、「食のノーベル賞」とも言われてきたモンドセレクションに、日本からの出品が多く、出品をした商品の約8割が入賞し、少し乱発気味ではという批判もある。評価認証においてはオリンピックのように1位、2位を決める相対評価ではなく、定められた基準や水準を満たした商品に認証が与えられる絶対評価システムを採用しているため、自然と入賞の数も増えると言える。むしろ、日本の食品・飲料の多くが、世界の品質基準を常に満たすものであり、それは日本の商品の確かさを裏書するもので日本が自慢できることではないだろうか。さらに言えば、モンドセレクションに並ぶ世界的な評価認証を与えてくれる同様の機関が日本には見当たらない。それゆえ、日本企業としては、モンドセレクションの評価審査に頼らざるを得ないのかもしれない。日本人のメンタリティの中にある欧米志向の根強さが、今だ顕在である点も見逃せない。

http://www.monde-selection.com/jp/